2011年7月13日水曜日

iPhoneの盗難や紛失に備えて情報漏洩のリスクに対処する

ノマドワークにとって、スマートフォンはいまや必須のツールになりつつあります。
メール、スケジュール、タスク、写真、ノート・メモ、つぶやきなど、あらゆるデータがスマートフォンを通じて管理されています。私たちにとって、非常に便利で欠かせない便利な存在です。

しかし、同時にそれは、紛失や盗難に遭った場合、より高次元のデータが漏洩するリスクが高まっていることも意味しています。ノマドで仕事をしている場合、スマートフォンでクラウド上のデータを呼び出し、メールやドキュメントなどを管理していることもあるでしょう。つまり、スマートフォンという小さなガジェットから、ビジネスをする上で重要な情報が筒抜けになる可能性があるわけです。

私の場合、個人事業主であると同時に、会社に所属して通常の業務に当たっています。情報漏洩があると、私以外の多くのメンバーに迷惑をかけてしまいます。

そのため、私はiPhoneのセキュリティには普段から配慮しています。
そこで今回は、紛失や盗難に備えて、私が行っている対策をご紹介します。

パスコードを設定する
iPhoneのロックを解除する際にパスコードを設定します。4桁のパスワードを設定しておくと、ロックを解除する際にパスワードを要求されます。そのため、万が一、他人がiPhoneを触れても、ただちに情報にアクセスされることはありません。

設定は以下の手順で行うことができます。

「設定」>「一般」>「パスコードロック」>「オン」

なお、4桁では簡単に見破られそうで怖いという場合には、「簡単なパスコード」をオフにする機能もあります。英語と数字の組み合わせなど、より複雑なパスコードを設定することができます。そうすることで、パスコードを破られるリスクが低減するというわけです。

ただし、これは利便性という観点から見ると、若干微妙です。というのも、ロックを解除するたびに、複雑なパスコードを入力するのは、大変煩わしいからです。利便性とセキュリティのバランスをどう考えるかという難しい問題でもあります。

どうしても利便性を損ないたくない、という方のために次の方法もご紹介します。

データを消去
パスコードをロックを設定する画面に「データを消去」という項目があります。これは「パスコードの入力に10回失敗するとこのiPhone上のすべてのデータが消去され」るという機能です。

つまり、他人がiPhoneを盗んで、パスワードを見破ろうと頑張っても10回間違ったらデータは空っぽ。その時点でデータが漏洩することは無くなるわけです。

データが消去されては大変だと感じる方もいるかもしれませんが、私の場合はiPhoneのローカルにはオリジナルデータはほとんど入っていません。メール、ドキュメント、スケジュールはGoogle Appsを使ってますし、写真もeye-fiを通じてFlickrやローカルPCに転送をかけています。そのため、iPhoneのデータが消滅してもまったく痛くないという状態にしています。

「iPhoneを探す」を設定する
これはiPhoneの「位置情報サービス」を活用して、iPhoneの所在をPCから確認するというサービスです。位置情報サービスを「オン」にしていて、さらに電源が残っていないと使えませんが、それによってPCからリモートでiPhoneをロック or ワイプすることが出来ます。

AppleのHPで詳細な説明が掲載されています。
http://www.apple.com/jp/iphone/find-my-iphone-setup/

iOS4.2以降で、iPad、もしくはiPhone4で利用することができます。mobile meに登録して「iPhoneを探す」をオンにすれば、PCからログインした際にiPhoneの所在を確認してリモート(遠隔)で端末を操作することが可能です。

iPhone3GSでもiPad、iPhone4、第4世代iPod touchを持っていれば利用する「裏技」もあるようです。
http://japanese.engadget.com/2010/11/23/iphone-3gs-iphone/



いずれにしても、これらはどれか一つやれば良いというわけでなく、複数の対策を合わせ技で行うことが大切です。

もちろん、これをやったからと言って100%安全と言い切れるわけではありません。パスコードをいくら複雑にしたところで見破られる可能性はありますし、万が一10回以内に見破られれば情報にアクセスが出来てしまいます。また、リモートでデータを消去したとしても、その間に重要な情報を閲覧されてしまうリスクもあるわけです。

ただし、100%の防御が不可能だからといって全く対策をしないと開き直るのは大問題。複数の対策を実行することで、限りなく0に近づける努力こそが最低限のリテラシーとして求められます。

また、iPhoneを紛失してしまった際はGmailやTwitterなど、普段活用しているサービスのパスワードを変更することも有効な(そして必須の)対策の一つでしょう

いずれにしても、iPhoneを紛失をしないことがなによりも大切。持ち運ぶ際は必ず同じ場所に入れる、肌身離さず常に持ち歩く、持っていないと気持ちが悪いという感覚を身につけるなど、絶対になくさない習慣づくりこそ最も重要かもしれません。