2010年9月27日月曜日

日本経済新聞 電子版をEvernoteにスクラップする方法


日本経済新聞の電子版は、今年の2月にリリースされて半年余りが経過しました。私は電子版を利用して、記事のスクラップをEvernoteに蓄積させています。電子版ではすべての記事が電子化されているので、スクラップブックを紙からデータにリプレイスできるようになったことが大きいです。新聞のレイアウトを実現する機能もありますが、それよりも紙の新聞の記事を全て電子化した功績の方がはるかに重要だと思っています。

さて、私は常々、Evernoteが、関心に基づいたデータ収集・管理に向いていると思ってきました。カテゴリ分けやタグ付けが簡単で、情報を体系的に整理することができるためです。全文検索があるので、検索性にも優れています。

このようなツールは、スクラップ帳のように、日々の情報を集積するにはうってつけです。今後、日経電子版+Evernoteの組み合わせは、新聞スクラップの電子化の流れを一気に加速すると予想されます。

かつては、スクラップをする時には、カッターナイフ、ノリ、台紙が必要で、作業は一苦労。ところが、電子スクラップではブラウザを立ち上げるだけで準備は終了。作業効率が大きく向上します

そこで今回は日経電子版の記事を、効率的にEvernoteにスクラップする方法をご紹介します。


Chromeの拡張機能でのクリップがベスト
Evernoteにクリップする際、多くの方はEvernoteの拡張機能やブックマークレットなどを活用していることでしょう。ただし、Evernoteにクリップすると言っても、使用するブラウザによって使い勝手が大きく違います。

スクラップをするということは、後で読み返すかもしれないということを意味しています。
つまり、肝心なのは、スクラップした記事を読み返すときに、最も読みやすい方法を選択することなのです。

それでは、まず前提として、私たちがどういうシチュエーションで読み返すかを考えてみましょう

  1. Evernoteの専用ソフトを使ってPC上で閲覧する
  2. 移動中にiPhoneのEvernoteアプリで読む
  3. カフェやデスクなどでiPadのEvernoteアプリで読む

私はスクラップする際に、記事にタグ付けをして、収集した情報を関心に応じてカテゴライズしています。新聞を見るときにはそれらをフックに読んでいくわけですが、最近ではiPhoneやiPadでスクラップ記事を読み返すことが多くなりました

知識を血肉化するためには、この「読み返し」という作業はとても重要です。そのため、私にとって、蓄積した情報はiPhoneやiPadに最適化されていることが必須です。

「読み返す際に、最も読みやすい」という観点から一番のおすすめは、Chromeの拡張機能「Evernoteウェブクリッパー」です。Chromeの拡張機能は、デフォルトの設定のままはNGですが、簡単な設定をしてあげることでiPhone/iPadでの閲覧がものすごく楽になります。

加えて、読みやすくするためには、「きれいにスクラップする」ことも大切。余分なものがスクラップされていたり、逆に肝心な情報が抜けてしまうようでは困ります。これくらい高度なブラウザなら簡単にできそうなものですが、Chrome以外は、その要件を満たすことができませんでした。

それでは、先程述べた「簡単な設定」について説明しましょう。

Chromeで「ツール」「拡張機能」「オプション」「スタイルを無視してクリップ」

これだけです。

なぜ「スタイルを無視してクリップ」を選択するのか?
一つめの理由は、iPhoneやiPadのEvernoteアプリで閲覧したときの、文字の大きさを最適化するためです。フォントのスタイルを維持したままだと、iPhone/iPadでは文字が小さすぎて快適に閲覧することができませんでした。余計なスタイルを付与しないことによって、アプリ上で文字サイズを最適化してくれるため、ストレスなく読み返しができるようになるわけです。

二つめの理由は、余計なタグをEvernoteに保存しないためです。Firefoxのアドオンや、Internet Explorerのウェブクリッピング機能を使って保存した場合、EvernoteにJavascriptの文字列が保存されてしまうことが分かりました。「スタイルを無視してクリップ」にチェックを入れないとChromeでも同じ問題が発生します。そういうタグが入ってしまうと、後で見返すモチベーションが低下します・・・ 余分なタグを保存してEvernoteの容量を増やさない、また読み返すときに苦痛にならないという二つの点で大切です。

↑こんな感じでJavascriptのコードがそのまま表示されてしまう。将来、日経のサイトが変更されれば修正される可能性もありますが、現状では余分なコードがついてしまいます。


スクラップまでの流れ
それでは次に実際にChromeでEvernoteにスクラップするまでの流れです。

↑記事を表示します。

↑タイトルと記事の部分をコピー

拡張機能のEvernoteボタンをクリックします。

↑タイトルの最後に日付を入力します。「20100927」というように。日経記事のHTMLのメタタグTitleに日付がないのは残念・・・ここで余分な作業が発生しますが、あとで読み返すときに大切なので必ず記入するようにします。
これで「保存」ボタンをクリックするとEvernoteに転送されます。


[関連記事]